LINE公式アカウントの構築依頼を受けると、必ずといっていいほど出てくる質問があります。「Lステップを使わないと自動化できないですよね?」というものです。

答えはNoです。ただ、「GASで全部できます」と言い切るのも正確ではない。今回は、その現実的なところを書いてみます。

「開設したけど止まっている」というパターン

LINE公式アカウントを開設した後、多くの方がこういう状態で止まります。プロフィール画像だけ設定してある、あいさつメッセージが初期テキストのまま、リッチメニューは手付かず、友だち追加への対応は全部手動——。

「何から手をつければいいかわからない」というのが正直なところだと思います。そして調べると必ず出てくるのが「Lステップ」という自動化ツールの名前です。機能は豊富ですが、月額1万円以上。個人事業主や小規模な事業者にとっては、始める前から重い金額です。

ここで多くの方が止まります。「自動化したいけど、ツール代をかけるほどじゃない」という状態です。

GASという選択肢が存在する

Google Apps Script(GAS)は、GoogleのサービスをJavaScriptで操作できる無料のツールです。LINE公式アカウントにはMessaging APIという外部連携用の機能があり、GASと組み合わせることで、月額0円でかなりのことが実現できます。

具体的には、友だち追加時の自動メッセージ送信、キーワードへの自動返信、友だち情報のスプレッドシート自動記録、定期的なメッセージ配信、フォーム回答のLINE通知——こういったことがツール代なしで動きます。

ほとんどの個人事業主・小規模事業者がやりたいことは、GASで賄えます。

これは実際に構築を重ねてきた実感です。月に何十万人もの顧客をセグメント分けして配信する、というような規模でなければ、GASで十分動く仕組みが作れます。

Lステップにしかできないことも、正直に言う

GASで全部解決できる、とは言いません。高度なシナリオ分岐(「このボタンを押した人だけに別のメッセージを送る」など)、タグ管理によるセグメント配信、分析ダッシュボード——こういった機能はLステップの方が圧倒的に使いやすいです。

ただ、「月5〜10件の問い合わせを自動で受け付けたい」「友だち追加したら案内を自動で送りたい」「お客さんの情報をスプレッドシートで管理したい」という要件であれば、GASで十分です。

Form FlowがGASを選ぶ理由はここにあります。月額ツール代がかかり続けるモデルより、一度作れば動き続ける仕組みの方が、長期で見たコストパフォーマンスが高い。そう判断できる事業規模の方に向けた選択肢として、GAS連携を提案しています。

初期設定で最低限やること

自動化の前に、アカウントの基本を整えることが先決です。プロフィールと自己紹介文、あいさつメッセージ、リッチメニュー、そしてキーワード自動返信——この4つが最低限の土台です。

Messaging APIの有効化はGAS連携の前提になりますが、これも管理画面から数ステップで完了します。ここさえ乗り越えれば、あとはGASのコードを設置してデプロイするだけです。技術的な難易度としては、プログラミングの経験がない方でも、手順通りに進めれば動かせるレベルです。

最初の設定だけ乗り越えれば、あとは自動で動き続ける。それがGAS連携の一番の強みです。

「動く仕組みを持つこと」の価値

LINE公式アカウントを開設した後、放置している事業者は少なくありません。登録した友だちへのフォローが止まり、せっかくの接点が活かされないまま終わる。その状態と、自動でフォローが動き続ける状態とでは、半年後・1年後に大きな差が出ます。

ツール代に月1万円以上払わなくても、その差を生み出せる。Form FlowがGAS連携を軸にしている理由は、そこにあります。